2018年12月17日付 読売新聞朝刊 気流欄に掲載されました。

ふと、思いついたことを新聞社に送ったら採用していただくことになりました。

治療院や病院の経営者はたいてい、定期的に来て下さいとか、早めに来て下さいとおっしゃる人が大半だと思うのですが、私は必ずしも全ての人に共通して言えることではないと思っています。

むしろ、自分で何とかできることは何とかする意識が重要であり、そういった心持ちが結果的には自己治癒力も高めます。

医療に密接に関わって、保険を使い続けることのメリットばかりを叫んでいても、国の社会保障費はますます右肩上がりに膨らんでいくばかりです。
国民が保険を使わないことのメリットも訴えていかないと国の借金は減っていきません。

以下のような調査結果も出ています。

医師受診の回数も日本は突出して多い。OECDの統計によると、国民1人あたりの医師にかかる回数は加盟国の平均が6.6回。これに対して日本は12.9回。意外にも低いのが、スウェーデンであり、年間2.9回。このスウェーデンの約3回に対して、日本は約13回という、この数字の開きは、つまり「医師との距離」の違いでもある。

1回1回の受診で「医療費が過剰に使われる恐れがある」という医療経済的な視点から見れば問題ではあるが、「医療が身近である」という国民側の安心という視点から見れば、これはかなり素晴らしいことと言えるだろう。要するに、「困ったらすぐに医者に行ける」という環境が整っていることになるからだ。【ダイヤモンド・オンラインより引用】

果たして困ったらすぐに病院に行けるという身近さは恵まれていると捉えるべきなのでしょうか。

何事もそうですが、依存体質というのは百害あって一利なしである。
本当に困ったときは別だが、多少のことは自分自身で何とかしようとする力を削いではいないだろうか。

自分自身で何とかしようとする感覚は、体の変化を敏感に感じ取る訓練にもなります。

そうなれば、体に良いこと悪いことの分別もつくようになり、生活習慣も早期に改善しやすくなります。

また、全国の県別一人当たりの医療充実度を見ていくと、決して医療が充実している県の健康寿命が高いとはいえない調査結果も出ています。

恵まれていることが必ずしも幸せにつながるとは限りません。
医療との適度な距離感が必要なのでないだろうか。

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