あまりにも患部を見過ごしていました。

「痛いところは、原因じゃなく結果である」
これは、昔から私がよく言っていた言葉です。

例えば、膝が痛いとすると、それは姿勢がこんな風に悪くて歪んでいるから、膝にこういうストレスがかかって痛くなってしまっている。膝は加害者ではなく、被害者ですよと。

確かに慢性的な痛みの場合、姿勢の歪みや偏りによる影響もあると思います。

しかし、急性のケガが起きてしまった場合、痛くて腫れ上がって嘆いている人に向かって、「姿勢がこんな風に悪くなっているから・・・」と説得しても、患者さんからすれば、「いやまだ、痛いのは痛いんですけど・・・」となってしまいます。

しかも、慢性的な痛みがある時にも、その痛みをかばって動かしたり、反対側の手足で支えたりするのは、患部から脳に向かって「痛い」という信号が常に発せられているのだと思います。

したがって、姿勢を整えてあげることも大事ですが、患部をまずは正常な状態に近づけて、いち早く異常な信号が脳に行かないようにすることも重要に感じます。

今の私の頭の中のイメージでは、人によって異なりますが、体全体のバランスを整えることと、患部を正常な状態に戻すことが、5対5くらいでしょうか。

お互いを引き立てることで、相乗効果も期待できると思います。

今後また治療の成果を報告していきます。

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