私が感じたモトクロス界の課題①

今年一年、3月からチームカワサキR&Dに帯同させていただいて、こんなに一年って早く終わるのかと思うほど、あっという間に全日本モトクロス選手権2022のシーズンが終わりました。

事前テストや練習、本番などで、日本各地に行かせてもらい、非常に刺激的な一年でした。

と同時に、施術院の患者様にはご迷惑をおかけした一年でもありました。このような状況でも、離れず通院してくださった皆様に厚く御礼申し上げます。来年もご迷惑をおかけすると思いますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、私自身今まで野球を中心にさまざまなスポーツに携わってきました。今年初めてスポーツの中でも「モータースポーツ」というカテゴリーに関わらせていただいたのですが、骨折、捻挫、脱臼、打撲などの外傷の多さには驚かされました。

今までどちらかというと使い過ぎや動作のメカニカルな偏りなどによる肩、ひじ、腰、ひざなどへの疲労や故障に出合うことの方が多く、突発的なケガは少なかったので、今後はそういった対処法の引き出しをもっと増やしていかなくてはと感じた一年でした。

そしてもう一つ、モトクロスを通じて感じた大きな出来事のうちの一つは、車椅子に乗ってらっしゃる方が多いことです。これは私にとって衝撃的でした。

転倒による大怪我で脊髄損傷をし、手足の麻痺が生じるケースが珍しくないということを聞きました。

他のスポーツでは大きなケガはあったとしても、車椅子生活になることは稀です。ここにスポーツとモータースポーツとの大きな違いを感じました。

野球界でも競技人口の減少が叫ばれていますが、それは古い体質の指導法が現代とマッチしていないことが大きく関連していると思うのですが、モトクロス界の場合、安全対策が不十分であることが大きなウエイトを占めているのではないかと感じます。

昔ならどのスポーツでも根性論で、「ケガを怖がってて競技なんかやれるか!!」とか「相手をやっつけてしまえ!!」とか普通によく聞こえていましたが、近年そういう風潮はスポーツ界全体においても非常に少なくなってきていると感じます。

「愛する我が子に大怪我をさせたくない」という安心・安全に対する思いは、どの家庭でも同じだと思うのです。

そのようなことから私は、モトクロス用のウェアとして着る、エアバッグの開発を何とかして働きかけることはできないかと思案しています。

最近なら高精度のGPSも出てきているので、低速での転倒ではエアバッグは作動しないけれど、例えば50キロを超えるとセンサーが作動するとか、マシンと体の両方にセンサーを装着し、体とマシンの位置関係がどの角度になったら作動するとかをデータ化すれば、モトクロスでも十分使えるのではないかと考えています。

そして、価格は一つ4~5万円程度、一度作動したエアバッグは自分で収納できたり、レースに再復帰するために数秒後に収縮してくれたり、エアーバルブも再転倒後にもう一度作動するよう二つ装着できたり、エアーバルブの交換もセルフでできたりするとより使い勝手がいいのではないかと思っています。

モトクロス人口は日本では少ないですが、世界的に見るとかなりの数なので、市場に浸透させることができればかなりの収益にもなると思います。

なんとか私がモトクロスに関わらせていただいている間に実現させたいと考えている事案です。

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