この時期グラウンドには雑草がどんどん生い茂ってきます。
水溜まりがあれば、ボウフラが涌いたり、アメンボが泳ぎ始めます。
生き物が死ねば、腐り始め、自然と虫が涌いてきます。
何も無かったところから雑草や虫が出てきたら、私達は鳥や風が種や卵を運んできたのではと考えがちですが、種や卵を運ぶことがなくても、条件が整えさえすれば必然的に新たな生命が生まれるのではないでしょうか。
「感染症の世界史 石 弘之著」にはこう書いてありました。
【地球上のウイルスの総数は、3×10の30乗個と推定されます。
大気中には1立方メートルあたり100億個、海水中には1㏄あたり100万個(重さにしてシロナガスクジラ7500万頭)、土壌中には1g中に10億個もいます。私たちの体の中だけでも38兆個のウイルスが潜んでいます。
私たちは霧のように全てを覆い尽くすウイルスの真っ只中に暮らしていると言っても過言ではありません。
これらのウイルスの大半は無害ですが、ヒトに病気をうつす可能性のあるウイルスは、32万種も存在していると推定している専門家もいます。微生物も快適な環境である動植物に潜り込んで、スキあらば大繁殖しようと機をうかがっています】
コロナウイルスも、ウイルスが繁殖する条件(人口過多、人口過密、感染しやすい体質など)が整っている限り、今後も変異しながら猛威を奮い続けると思います。
一般的にはウイルスに感染しないために、感染した人に近づかない、避ける行動をする、もしくは感染者を隔離したりし、犯人捜しをしがちですが、実際感染者の近くにいても感染する人としない人がいるように、感染しないためにどうあるべきか。
感染しないような体づくり、感染しても重症化しないような体づくり、すなわち自分自身のあり方が問われているように思います。
他者を排除するような考えよりも、感染しても重症化しないような健康づくりや糖尿病にかからないような日常生活など、自分自身のあり方に注目すべきでしょう。
そして、【自然破壊や温暖化などで、ヒトと自然の障壁が破壊され、病原体を保持する野生動物が生息地から追い立てられ、ウイルスや細菌とともに都市に逃げ込んできたのも要因の一つ】とも書かれていました。
やはり人間は傲慢すぎたのでしょう。自然環境に対して人間はやりたい放題ではなく、共存共栄していく術を再認識すべきであると思います。