- 今週月曜日に、実業団のバレーボール選手が、ぎっくり腰で来院されました。
週末の土、日に全国大会に出場しなければならないという強行日程で、移動日の金曜日までの5日間の勝負でした。
来院初日(月曜)の段階では、施術院の扉を自力で開けられないほど重症でした。。。
当然、歩行や立ち座り、寝返りも困難な状況でした。見た目からも体の傾きが確認できるような姿勢でしたが、施術した感触では、腰自体の歪みはほとんどなく、頭部・頸部の緊張から来ているものと感じました。
1回目の施術が終わった段階では、うまくいけば試合前日(金曜日)に動き出して、当日(土曜日)には間に合うのではないかなという感触がなんとなく感じることができました。
しかし、火曜日の治療後、一時的には楽になるものの、数時間後にはまた元の歪みに戻ってしまうという状況でした。
施術の感触はまあまあ良かったので、なんでだろうと思っていたら、ふと選手から「痛めてからずっとテーピングしてるんですけどねぇ・・・」という言葉がふと聞こえてきました。
「えっ?!なんで今まで言ってくれなかったの?!」という思いと同時に、貼られている事に気づけなかった情けなさを感じてしまいました。
腰を覗くと、腰には茶色の伸縮性のテーピングがびっしりと貼られていました・・・。
テーピングがその時なぜダメだったかというと、痛めたときから貼ってあるので、その時の体の歪みに合わせてテープは張られていることになります。
したがって、施術で体の歪みを正しい位置に戻しても、テープの収縮力でまた元の悪い状態に戻ろうとする力が働いてしまいます。
ですから、テーピングそのものがダメだということではなく、使い方だと思います。
厳密にいうと、その日その日の状態に合わせて、貼り方を変えていかなければ、症状固定の原因になってしまうということです。これと似たパターンでは、靴のインソール(中敷)も同じことが言えると思います。
歪んだ状態に合わせて作るので、体が改善しようと変化していく度合いに合わせて随時変えていく必要があります。(とても費用がかかることですが)
いずれにしても、いい勉強になりました。
そして昨日、元気な笑顔を見せて、東京に旅立っていってくれました。
健闘を祈ります!!