シルベスタースタローン主演の「ロッキー4/炎の友情」という映画ご覧になったことありますか?
ロッキーことスタローンはソ連のドラゴにボクシングの試合で勝つために木を切ったり、ソリを引っ張ったり、雪道を走ったり原始的なトレーニングで鍛えていきます。
対するドラゴは、最新機器を使って科学的トレーニングを行い、試合に臨みます。
結果的にはロッキーが激闘の末、勝利するという映画なのですが、私はこのロッキーがやってきた方向性にとても共感できるところがあります。
昔からこう言われてきました。「昔は木登りや田んぼの中を走り回ったりして、自然の中で身体能力や身体感覚が勝手に鍛えられた。現代っ子はそういう機会がなくなってしまいました」反対に、現代では「◯◯理論、◯◯療法がスゴい!」といった類いの話をユーチューブなどでもよく耳にします。
「◯◯理論しかダメ」というのは限定的であり、一方向的であるので、一見目標に対して最短距離で行けるように思えるのですが、脆さを孕んでいるように思います。そして流行り廃りのサイクルもめちゃくちゃ早いように感じます。
反対に、自然を相手にしたり、違った角度からアプローチすることは多角的であり多方面的なので、一見遠回りで時間がかかるようにみえますが、継続していくことで強さ逞しさが育まれていきます。
私は、どんな良いモノやコトも、どんな悪いモノやコトも、何をやっても何を食べても自分のものにできる、自分の栄養にできる逞しさが本来重要だと思います。
「過ぎたるは及ばざるが如し」でいくら良いと言われるものも、摂り過ぎるとかえって毒になってしまいかねません。
そんな私が日々の施術で心がけているのは、「◯◯はダメ、◯◯しなさい」というのは極力言わず、身体が整うことで自然と勝手に患者さんや選手が良い方向(健康)に向かって歩き出せるように下準備をするということが整体の極意であると思っています。