今年もサンタに会えなくて…

精神安定剤、睡眠薬の常用は危険だと私は思っていて、本来人間にとって重要な「起伏」を無くしていく薬なんですよね。とにかく活動を抑えて平穏平静にさせる薬。

これが血圧を下げる薬や血流を良くする薬、ビタミン剤程度ならそこまで影響はないのですが、二つの薬は依存性も高く、より強い薬を求めがちで飲む頻度も多くなっていく。

思い出してみてください。

小さい頃、寝る時は死んだように眠ってしまって、揺さぶっても叩かれてもそれはもう全く起きない。そしていざ起きるとめちゃくちゃ元気に走り回って落ち着きがない。

私の記憶にもあるのが、「今年こそサンタさんが枕元に来た時に起きて顔を見る!」と宣言して寝入るも見れたためしがない(笑)今だったらサンタさんがドアが開けた瞬間に起きれるのに…(泣)

要するに、寝る時は一瞬でグッと眠れて、起きたらシャキッとしてる。その起伏のメリハリ、ONとOFFのスイッチ(自律神経)の切り替えというのが若さの秘訣であり、健康的だということです。

それが年齢を重ねるごとに起伏がなくなっていき、スイッチが甘くなっていく。

起きている時にボーッとしていたり、寝ている時は何度も目が覚めてトイレに頻繁に行く。トイレに行く回数なんか、起きてる時とほとんど同じペースですから寝れてない。

二つの薬は、スイッチの切り替えをさらに曖昧にしていく。寝る時だけ都合よく効いてくれないので一日中ボーッとしだす。

そして薬によって寝ている「格好」「ふり」だけするので、眠れたように思えても本質的に体が休まっている訳ではないんですね。なので前日までの疲れを引きずり、疲労物質がどんどん蓄積されていく。場合によっては認知症の要因にもなったりする。

ただし、薬を服用することが全くダメかというとそうではなく、本当に困っている、ここぞという場面で「困った時の神頼み」的に頼るのはいいと思います。

あくまで基本軸は自分自身の治す力が中心であり、薬はそのお手伝いをするだけ。

私も経験がありますが、薬が「めっちゃ効いてる!」と感じるのは、一番最初に飲んだ時だけ。続けて飲めば飲むほど段々と効かなくなってくる。

だけど、それが当たり前なんですよね。

生理現象として体が刺激に順応するスピードの方が圧倒的に速い。ウエイトトレーニングと一緒で、初めはしんどかった負荷も段々と体が慣れてきて楽に感じるようになってくる。もう薬という刺激に体が慣れてしまうんですね。それだけ体のもつ感受性は高く、常にバージョンアップ、更新されていく。だから依存性も生じやすく、更に強い薬が必要になっていく。

あくまでも減薬していくこと、薬から卒業することを念頭において服用することが、サンタさんを待ち焦がれていた頃のような若さを保つ上でも非常に重要なんです。

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