頭を軽くしないと体は伸びない

先日患者さんの美容師の方がこうおっしゃいました。
「シャンプーをする時お客さんの頭を持ち上げるんですけど、めちゃくちゃ頭が重たい人がいるんですよね。細い人なのに。それで腰痛めちゃいました…」

標準的な頭の重さは体重の10分の1程度であると言われているのですが、それ以上に重たく感じる頭の「重み」というのが存在しています。日常生活で感じることはあまりないかもしれませんが、体が緊張し強ばって力み癖がある人ほど重たくなります。

よく座っていてしんどくなると、頬杖をつきたくなりますが、まさにこれが頭が重たく感じてきている証拠です。

猫背で姿勢が丸くなってしまっている人に対し、「背筋を伸ばしなさい!」と言っても
またすぐ元の悪い状態に戻ってしまうのは、頭が漬け物石のように重たくなり、背筋を伸ばしてもまた重みに耐えきれなくなり、姿勢がまた丸くなってしまうことが考えられます。

また、歳を重ねていくごとに腰や背中が丸くなりやすくなりますが、この場合も腰や背中が自発的に丸くなっていくのではなくて、頭や首が前に出ていくことが先行し、その結果背中が丸くなっていきます。

ですから、腰痛治療のアプローチの仕方も、患部に対してのみの治療では限界があるということです。
原因となっている頭や首の緊張レベルを下げ、漬け物石のように重たくなってしまった頭を風船レベルの軽さにまでしていくことで、背筋が自然に伸ばせるようになって、体の軽さも感じることができます。

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